2022年3月にオープンした京王井の頭線「下北沢」駅の高架下を活用した商業施設「ミカン下北」
ミカンというのは「未完」という意味で、変わり続ける下北沢を象徴する言葉
名前もカッコいいですが、ロゴがカッコいいですね!
事業主体は、京王電鉄株式会社であり、京王井の頭線「下北沢」駅至近の高架下を有効活用したものです。
高架下の有効活用は従来、駐車場や駐輪場が主流であり、有効活用したとしても全体をトータルマネジメントしたような商業施設は非常に少ないものでした。
最近になって、JRが高架下活用を一つの事業として捉えて開発を加速している感がありますが、私鉄各線も負けずと高架下の価値創造に積極的になってきました。
今回訪れた「ミカン下北」もそのような文脈で開発されたものであり、京王電鉄の意気込みが感じられる商業施設となっています。
土曜日の夜にぶらぶら散歩してきたので、施設の概要を解説しながら、見ていきたいと思います。
ミカン下北の概要
ミカン下北の位置
画像出典:ミカン下北WEBサイト
京王・小田急「下北沢」駅を下車して京王井の頭線の高架下を南東方向に歩むと1分もしないうちに「ミカン下北」に到着。駅にほぼ直結しているというのが強みですね。
ミカン下北のフロア図
画像出典:ミカン下北WEBサイト
特徴としては、高架下だけでなく高架下を取り囲むように商業施設を配置して賑わいを創出していることでしょう。
街区はメインとなるA街区からE街区まであります。
マップを見ると複雑そうに見えますが、実際に行ってみるとシンプルな構造ですので、あまり迷うことはないと思います。
高架下の商業施設と周りに配置された商業施設の間にアクセス通路を設けることにより回遊性を持たせて、グルグルと歩き回る楽しさを感じられる配置となっています。
それではメインとなるA街区を中心にそれぞれの街区を見ていきましょう!
A街区 飲食フロア
下北沢の駅から直進していくとメインとなるA街区の入り口に到達。
(1階のよう見えますが、全体としてなだらかな下り坂に配置されているので、入り口が2階となる構造となっています。)
A街区にはアジア各国の飲食店舗で構成されており、アジア小旅行といった感があります。
中華、韓国、ベトナム、タイ料理が軒を連ね、屋台風に気軽に食事を楽しめます。
A街区 TSUTATA BOOKSTORE
A街区のキーテナント「TSUTATA BOOKSTORE」
2階が入口となっており、内階段で3階に繋がっています。
代官山のT-SITEと同じコンセプトで店内のカフェで書店内の本を楽しむことができます。(持込みは3冊まで)
最近は、TSUTATAは「SHARE LOUNGE」というブランドでブックカフェを展開しているのですね。
https://tsutaya.tsite.jp/store/lounge/
60分1100円(税込)で、飲料とナッツやスナック類を自由に楽しみながら、新刊の本や雑誌などを閲読することができます。
ビール党には、アルコールプラン1540円(税込)もあるので、休日などにまったりと雑誌やマンガを眺めながら寛ぐというのもいいかも知れません。
また、勉強やちょっとしたデスクワークもできるスペースもあり、月額定額のシェアスタイルもあります。
サブカルチャーの街「下北沢」を象徴するかのように3階のマンガ本コーナーも充実していました。
また、A街区の4階と5階はワークプレイス「SYCL」というコワーキングスペースとなっています。
https://sycl.space/
高架下なのに何故3階より高いスペースがあるのだろう?とずっと疑問に思いながら歩いてみると、高架の横に建物が配置されていることが判明。
高架を取り囲むように配置された商業施設群だったのですね。
その他街区
今回はメインとなるA街区を中心に紹介しましたが、その他B街区~E街区まであり、飲食店を中心とするテナント構成となっています。
※C街区は駐輪場となっています。
B街区
D街区
E街区
下北沢周辺では、小田急電鉄も複々線化事業による鉄道線路跡地の活用事業を進めています。
下北沢と言えば本多劇場に代表される昭和ノスタルジーが漂う街というイメージが強かったのですが、刷新が進む街として生まれ変わっているようです。
賑わいが再創出される街として目が離せませんね。