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まち探訪 下北沢 reload

小田急電鉄の複々線化事業が2019年に完了したことに伴い、世田谷代田駅→下北沢駅→東北沢駅にかけての区間の地上の余剰地を有効活用するプロジェクトが進んできました。

この区間は小田急電鉄の「下北沢地区上部利用計画」として2022年5月をもって完了しました。

世田谷代田駅~東北沢駅の区間は、「世田谷代田エリア」「下北沢エリア」「東北沢エリア」の大きく3つに分かれ、それぞれのエリアが個性を競い合っているユニークな街が出現することになりました。

今回は、そのうち下北沢駅から東北沢駅までに連なる「東北沢エリア」のreloadを中心に散歩してみました。

下北沢reloadの概要
所在地 東京都世田谷区北沢3-19-20
規模・構造 鉄骨造 2 階建
延床面積 約 1,889.81 ㎡
建物用途 飲食、物販、サービス、POPUP スペース等
区 画 24 区画
建築主 小田急電鉄株式会社
設計 有限会社ジェネラルデザイン一級建築士事務所
ランドスケープデザイン 株式会社 DAISHIZEN(SOLSO)
施工 三井住友建設株式会社
運営 株式会社 GREENING

reloadのオフィシャルWEBサイトはこちら
https://reload-shimokita.com/

設計を担当したのは、代官山のlog roadやSpring Valley Brewery Tokyoなどを手掛けた気鋭の建築士大堀伸率いるジェネラルデザイン一級建築士事務所
https://www.general-design.net/

2階建ての低層建物が不規則に繋がり、探検感・冒険感を演出しているようです。

少し尖った個性的なテナントを集めているので、ぶらぶら歩くだけでアハ!体験の連続です。

気になった店をいくつか紹介してみます。

京都の老舗コーヒー屋 小川珈琲の「オガワコーヒーラボラトリー 下北沢」
美味しい珈琲を淹れるためのメソッドが学べる「実験室」のようなサロン

https://www.oc-ogawa.co.jp/ocl-shimokitazawa/

APOTHEKE FRAGRANCの直営店「APFR TOKYO」 (アポテーケフレグランス トウキョウ)
デザインされたお香として人気のショップの初の直営店。reloadの中では最もに賑わいがありました。

https://www.apothekefragrance.jp/

カレーのコンセプトショップ SANZOU TOKYO
立って食べるスタイル。激辛のウルルカレーが特に人気!

https://sanzoutokyo.com/

台湾素食屋 明天好好(ミンテンハオハオ)
元々中目黒にあったものが移転してきたらしい。豆花(DOUHUA)というのは、豆乳がプリンのように固形となったものであり、病みつきになります。

https://mingtenghaohao.com/

商業施設全体がセレクトショップとなっており、独自性を重視する下北文化を象徴しているようです。
まだ認知度が低いのか、人出はあまり多くないように感じます。

面でなく線である開発がどこまで実力を発揮することができるか、楽しみであります。

商業施設群であるreloadのお隣にはイベントスペース「ADRIFT」を挟んで、マスタードホテルが出現。

サブカルチャーの街、下北沢らしく各部屋にレコードプレイヤーが配置され、レコードの貸し出しを行っているとのこと。
開業時点ではインバウンド需要が見込めず苦しかったでしょうが、なんとか2021年9月に無事に開業しました。

小田急電鉄もその他の各私鉄路線と同様に将来の乗降客数の減少予想から経営の柱となる旅客運賃収入の減少を不動産事業で補完していくという経営姿勢を明確にしていっていますね。2015年には、UDS(旧都市デザインシステム)を子会社化するなど、都市開発事業に注力しています。
下北沢エリアの再開発事業は、通常の面的な高層再開発と異なり、線的な低層開発であり収益力という観点ではハンディがあるものです。
このようなハンディの中でも、いろんなチャレンジをしている姿勢は素晴らしいと思います。

※出典:小田急電鉄株式会社 2022年3月31日ファクトブックより抜粋

鉄道の複々線化により変貌を遂げた下北沢エリア。
次回は、その他のエリアも紹介していきたいと思います。

下北線路街の専用WEBサイトがあるので、興味ある方はこちらをチェックしてくださいませ。
https://senrogai.com/

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