書籍タイトル 不動産実務百科Q&A
書評
1997年の初版発行から毎年版を重ねてきた不動産の実務書の王様的存在。
元々は、不動産鑑定士の杉本幸雄氏が1997年に初版を発行して以来、毎年最新情報を取り入れながら更新してきた。2024年1月1日時点における最新版は、第20版となり不動産業界のロングセラー。第19版から杉本氏から一般社団法人日本不動産研究所(以下、不動研)に引き継がれ、現在は不動研が執筆を担当している。
お堅いイメージのある不動研の著書とあり、不動産鑑定士ぐらいしかみないのでは?と思わず先入観をもってしまいがちですが、不動産実務に精通した杉本氏からの引継ぎということもあり、不動産登記、売買、賃貸、税金、法令上の制限、建築、鑑定、会計、税金、相続と不動産に関連するテーマをほぼ網羅しているのがこの本の特徴。
全558ページに及ぶ大作であり、使い方としては辞書として事務所に一冊的な存在になるだろうが、一度全編を通読してみてほしい。
どんな玉が飛んできても、何とかしのぐことができる一冊。そういう私も時々、こそっと見ています笑
不動産業界に長く従事している人でも知識の漏れがあるだろうし、ましてや新人や若手にとっては、満遍ない知識の習得には本書は有用であると断言できます。
なお、杉本氏はこのほかにも「読解 不動産登記Q&A」の監修を務めているなど不動産実務に非常に明るい不動産鑑定士であり、こちらの「読解 不動産登記Q&A」も不動産登記の初級本としては非常に有用ですので、こちらもおススメです。
序 章 不動産とは
第1章 不動産登記簿を読む
─ 不動産の物的状況・権利関係の調べ方
第2章 重要事項説明書を読む
─ 不動産を買うときのチェックポイント
第3章 売買契約書を読む
第4章 賃貸借契約書を読む
第5章 不動産に関する法令上の制限
第6章 建物建築と有効利用
第7章 不動産の価格と求め方
第8章 不動産に関係する税金
第9章 相続
第10章 不動産実務の新展開
こんな人におススメ
・不動産関連ビジネスに携わる周辺士業の方