書籍タイトル 不動産業の歴史入門 (図解不動産業)
書評
江戸時代から現代にいたるまでの不動産業の歴史入門。
マンガ形式で不動産業界のイロハが学べる住宅新報社の「図解不動産業」の一つ
「沽券にかかわる」という言葉の「沽券」は元々は、現在の日本橋コレドが所在する土地の江戸時代における不動産取引に由来する。
元々、日本橋コレドの所在した土地には、呉服屋「白木屋」があり、江戸時代の当時に不動産取引の保証として町役場から発行されたものが「沽券(こけん)」
いきなり、こんなネタからスタートするような濃い内容です笑
第1章 江戸時代~明治時代
第2章 大正時代
第3章 昭和時代・前期(終戦まで)
第4章 昭和時代・後期(戦後)
第5章 昭和時代・末期~平成時代
大体の歴史本は、重厚な内容であり歴史学者が記述したものが多いことから、論文調となっており取っつきにくいですね。
しかも分厚いのでそもそも読む気になりません、、、
しかし、住宅新報社が出版する「図解不動産業シリーズは、書籍にマンガが挿入されており、コンパクトな解説から非常に取っつきやすい内容となっています。
この「図解不動産業シリーズ」の歴史本が今回紹介する「不動産業の歴史入門」です。
江戸時代~平成の中頃の不動産業の発展の歴史を楽しみながら学ぶことができます。
平成20年(2008年)の出版とやや古い書籍ですが、日本の不動産業の歴史を手っ取り早く理解するにはおススメです。
ページ数も全198ページであり、見開きの右が文章、左がマンガと非常に読みやすい構成になっています。
不動産業で「今当たり前になっていること」にも歴史的背景があり、その歴史を知っておくと、それぞれの制度の意義がよく理解できると思います。
例えば、欧米では「フラット」と呼ばれる集合住宅が日本では何故か「マンション」という言葉で定着していった歴史などを知ると、なるほど~と感じるはずです。
不動産オタクの初心者には欠かせないネタ帳となるでしょう。
こんな人におススメ
デベロッパーや不動産業にて就業中の若手社員
不動産業界の物知りになりたい人
書籍データ
出版社 住宅新報社
著者 蒲池 紀生(かまち のりお)