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おススメ書籍 【宅建業者・賃貸不動産管理業者のための 民法(債権法)改正における実務ポイント】

書籍タイトル 宅建業者・賃貸不動産管理業者のための 民法(債権法)改正における実務ポイント

書評

不動産に滅法強い弁護士、江口正夫さんによる民法改正本。

2020年4月1日施行の民法改正。

不動産業に関連する論点としては、売買における「瑕疵担保責任から契約不適合責任」への変更、賃貸借における保証人の各種ルールの変更など、不動産業に関連する論点は盛りだくさんです。

書店に行くと、民法改正の本がずらり並んでいるのですが、どれも民法改正の総論は書かれているのですが、不動産業に特化したものは数少ないです。

私自身も民法改正施行前に駆け足で、複数の不動産×民法改正本を沢山購入して読みましたが、最も分かりやすかったのがこの本です。

不動産賃貸事業を中心に民法改正による実務対応を詳しく、かつ、簡潔に説明しています。

不動産賃貸借が中心論点ですが、売買における契約不適合責任についても詳しく触れており、不動産業の従事するプレイヤーにとっては、この1冊で今回の民法改正の論点が網羅できます。

本書の構成
第1章 民法改正の経緯
第2章 今回の改正の対象
第3章 不動産取引における債権管理に関する改正
第4章 不動産取引契約に適用される主な総論的な規定
第5章 不動産売買契約実務に影響を与える改正項目
第6章 不動産賃貸借契約に関する改正

今回の民法改正は、明治29年(1986年)以来の債権法の大改正ということで、不動産取引においても影響を与える改正が盛りだくさんです。

例えば、売買契約においては、従来の瑕疵担保責任から契約不適合責任に抜本的に見直しがなされています。
より契約重視の方向での改正であり、いい加減な契約書を作成してしまうこと自体が売主、仲介業者にとってリスク要因となり得ます。

その他売買においては、契約解除に債務者の帰責性が不要とされたりと不動産売買実務に対する影響は非常に大きいものとなっています。

賃貸借において特に影響が大きいのは、保証人ルールの抜本的見直しです。
特に個人保証人に対する極度額の設定ルールや情報提供ルールなどが新設され、不動産プレイヤーにとって知らなかったでは済まされない改正項目が多いものとなっています。

その他、賃借人の修繕権の明確化や、敷金ルールの条文化など従来の判例理論を明確にしたものもあります。

このように民法の債権法に関する条文ががらりと変わってしまったことにより、不動産取引に多大な影響を与えるものとなっています。

しかしながら、書店で販売されている民法改正の解説本を手に取っても、不動産業に具体的にどう影響するのか?がどれも非常に分かりにくいものとなっています。

本書は、不動産実務に影響があるポイントだけ知りたいというニーズに応え、改正の背景、改正の対象から入り、不動産売買、賃貸、保証実務の各論点を簡潔に、かつ、丁寧に説明しております。

不動産事業者にとって、今回の民法改正の初歩的な理解をするには、うってつけの本であり、まずこの1冊から全体像を掴むことをおススメいたします!

書籍データ

書籍タイトル 宅建業者・賃貸不動産管理業者のための 民法(債権法)改正における実務ポイント
出版社 大成出版社
著者 江口 正夫(えぐち まさお)

著者略歴
海谷・江口・池田法律事務所弁護士。昭和50年3月東京大学法学部卒業、弁護士(東京弁護士会所属)。最高裁判所司法研修所弁護教官室所付、日本弁護士連合会代議員、東京弁護士会常議員、民事訴訟法改正問題特別委員会副委員長、(旧)建設省委託貸家業務合理化方策検討委員会委員、(旧)建設省委託賃貸住宅リフォーム促進方策検討委員会作業部会委員、NHK文化センター専任講師、不動産流通促進協議会講師、東京商工会議所講師等を歴任、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会理事

宅建業者・賃貸不動産管理業者のための 民法(債権法)改正における実務ポイント (日本語) 単行本 – 2018/8/30

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